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途中です。

これから色をつけます。

どんな感じかはおぼろげには浮かべています。
どんなふうにできあがるかはわかりません。


始める前に完成のカタチが見えてることは
ほとんどありません。
でもだから、出来上がったとき
新鮮です。

なんでもそれでいいのかもしれません。


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七宝焼は、銅板や銀板の上にガラス質の釉薬をのせて焼き付けます。
ガラス胎七宝は、その下地(胎)になる部分にガラスを使っていて、
下地のガラスに釉薬で色を焼き付ける…という感じです。

釉薬と胎のガラス両方ともが溶ける温度まで加熱しないといけないし、
膨張係数(温度の上昇によって物体の長さ・体積が膨張する割合)が同じでないといけないし、
いきなり高温から始めたり急冷したりすると割れるので、時間をかけて焼くようです。
なかなか大変なようです。

ガラスが下地なので、透明の釉薬で色をつけると、柔らかで涼しくて深みのある透明感で、
とてもきれいです。


そんなガラス胎七宝に憧れて、一日体験に行ってきました。

工房ベネチアンというガラス工芸作家さんの工房です。

思いついて姫路城に行ってきました。
何度か行っているのですが、やはりどうも「城といえば姫路城」というところがあるので、
いつもわくわくします。
今日も本当に暑く、皆至るところで休憩しながらのぼっています。
風の通り道を見つけたら秘かに奪い合いです。
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ふぅ。



やはり国宝姫路城。
いろんな国のかたがたくさん訪れています。
熱心にメモをとる人もいます。
行く度に、すごいなぁと思うのが、天守閣の心柱です。
直径1m程の2本の大きな柱が、地上6階地下1階を突き抜けて支えています。
1本は昭和の大修理で地階部分だけ取り替えたようですが、築城当時のまま残っています。
今日はもうひとつ、興味をひかれるものを発見しました。



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はじめての真夏の七宝焼きです。
といっても自宅では、ですが。
部屋にはエアコンがありません。
釜の温度はだいたい800℃。
恐れおののきながら…制作開始です。

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暑い。





異常に暑いのです。
灼熱です。
確実にこの部屋だけ5℃は暑いと思います。


銀箔が飛ぶので途中で扇風機もストップです。



残暑お見舞いのハガキ用に絵を描いているので、
涼しげに仕上げたいのです。
気持ちから、と、
涼しげな柚子の香りのアロマを焚いて、
涼しげな音楽を流して…

午前中に終わりたかったのですが、終わるはずもありません。




なんとか、
完成しました。

涼しげでしょうか。
暑そうでしょうか…

真夏の空になってしまいました。








残暑お見舞い申し上げます!
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七宝焼に出会ったのは…いつなんでしょう。。
大学生の頃だとは思いますが、
エピソードと言えるような、ハッ!としたような劇的な出会いがあったわけでもなく、
いつのまにか憧れていて、始めたら一生続けるんだろうな、と
おぼろげに思うようになっていたように思います。

なにより「色」に惹かれました。
鮮やかでいながら、とても穏やかで柔らかいのです。
春の穏やかで初々しい淡い色、
初夏の若葉のような新鮮な色、
真夏の空や緑のようなくっきりとした色、
秋の色づく紅葉のような深い色、
真冬のしんしんと降り注ぐ雪の白のような柔らかい色。
思うような色を出すのはなかなか難しいことですが、本当に豊かな色を表現できるのです。

そして「質感」。
トゥルッとした陶器のような、キラキラ光るガラスのような。

七宝焼は、


sayonaracolor



空や雲や緑の色がくっきりと鮮やかで、暑くてけだるい真夏の真っ昼間。
どのCDをかけようかなぁと探していたら、見つけました。
「サヨナラCOLOR」のサントラです。
竹中直人監督、原田知世主演、(斉藤和義も一瞬出演)というだけで、公開すぐに行き、
満員のため座布団をお借りして通路階段で観ました。
おととしのちょうど今日だったかもしれません。
日にちは間違ってるかもしれません。私の記憶は曖昧なことが多いのです。

空気や風や景色が音楽に乗ってすぅ…っと沁みこんでくる心地よい映画です。
それぞれすべてが静かに個性的で、水面のキラキラのようにただよっています。

私は今年の夏は湿気が(まだ)少なく、なんとなしに懐かしさを感じています。
そんな真夏にぴったりだと思っています。


「サヨナラからはじまることが たくさんあるんだよ」



昼の熱い日射しの余韻をひきずった街を突っ切って、少し足を伸ばすと海辺の公園に着きます。
ぱらぱらと人がいます。
ふらりとやってきて居場所をきめて、どこをみているのか何を考えてるのかいつから居るのか、
それぞれが、少し時間を止めて佇んでいるように見えます。
立ち上がるとまた、時間は動き出し、もと来た道を戻っていきました。
ちいさなリセットなのか、
おおきなためいきなのか、

時間を少し止めることのできる場所が近くにあるというのは、安心します。


本当は結構どこででも時間を止めれるんです。
あんまりしすぎると、浮世離れしてしまいます。


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